第76章

古びた集合住宅。最上階、ジェイスの部屋。

アランは踵を返し、入ってきたネロを睨みつけた。

「お前、あいつを脅したのか?!」

さっきアランはウィリを送り届け、傷の手当てまで済ませてきた。大事には至っていない。だからこそ「しばらく安静にしろ」と言って部屋を出た。

ネロに言わなきゃならないことがある。

アランの、火のような視線。

ネロの心はまた、底なしの氷穴へ落ちた。

「どうしてほしいんだよ! あいつをどう『終わらせる』つもりだ?! どうやって潰す気だ?!」

アランは一歩も引かずに迫る。

「――こっちは、やっとの思いで聞き出したんだぞ……!」

さっきアランは、ウィリに問い詰めた...

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