第17章 身持ちが悪い

「片瀬さん、私のデザインにずいぶんご不満があるみたいですね? でしたら、森田奥様の前で、どこがどうお気に召さないのかはっきりおっしゃったらどうですか」

「わ、私は……」

片瀬結希は言葉に詰まった。そもそもデザインの良し悪しなど分かるはずもない。ただ難癖をつけたかっただけだ。

森田奥様が口を挟む。声音には、あからさまな不快がにじんでいた。

「澄乃さんのデザインに問題なんてありませんわ。私は彼女の腕を信じています。片瀬ディレクター、あなた、澄乃さん本人に含むところがおありなんじゃなくて?」

片瀬結希は慌てて首を横に振った。

だが森田奥様は、彼女にまるで逃げ場を与えなかった。真正面から...

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