第22章 ボディガード

「瀧本知暁も、ようやく目が覚めたみたいね」

白岡千晴はトレンド欄に躍る写真を眺め、赤ワインのグラスを傾けてくすりと笑った。すぐさま広報部に指示を飛ばす。

買い記事を入れて、提灯記事も回して。話題も作って、燃料も足して――とにかく最大限に動かしなさい。

狙いはひとつ。文字の端々に、片瀬結希への嘲りを忍ばせること。

片瀬結希がそれらの記事を目にしたのは、その直後だった。

「……っ!」

怒りに任せて花瓶を叩き落とし、床に砕け散った破片がきらりと光る。

追い打ちのように、白岡千晴から電話が入った。

「片瀬さん。聞きましたよ? 瀧本社長、最近あのデザイナーとずいぶん仲がよろしいとか」

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