第23章 ふとした触れ合い

七海はベッドにへばりついていたが、小林玲奈が風間爺さんのことを口にした途端、ぱっと目が冴えた。

身を起こして玲奈を見ると、彼女は電話を切ったあと、どこか言い出しにくそうに七海を見返してくる。

「七海、風間爺さん……なんか、良くないみたい」

頭の中で、ぶわん、と音がした。

一瞬、頭が真っ白になる。

我に返った七海は、すぐ問い返した。

「どういうこと?」

玲奈はスマホの画面を差し出してくる。

「さっき、年配の人から電話があってね。風間爺さんが病院から家に戻ったんだけど、様子があんまりよくないから、帰って一度顔を見てほしいって」

次の瞬間、七海は掛け布団を跳ねのけてベッドを降りて...

ログインして続きを読む