第14章 私にとって、義姉さんは一人しか認めない

「殴るだけで済むと思うなよ!」

名取星美は腰に手を当て、蔑むように鼻で笑った。

「『小さい頃から一緒に育った』とか、よく言えるよね。三年前、名取家が一番しんどかった時に、あんたは兄さんを捨てて逃げた。で、兄さんが成功したら戻ってきて、可哀想ぶって人を奪う気? 挙げ句、義姉さんに手を出そうとしたでしょ。こんな恥知らず、見たことない! 今すぐ消えろ!」

温井有紗は涙をぽろぽろ落とし、悔しそうに訴える。

「私だって、好きで出て行ったわけじゃない! あの時は事情があったの! 親に無理やり……星美、私たち小さい頃から一緒だったじゃない。私のこと、分かってるでしょ?」

「一緒に育ったからこそ、...

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