第8章 我が妻、お前も手を出すのか?!

ビリッ――。

薄手のシャツが裂け、清水若菜の白い肌があらわになる。男の目がぎらつき、理性の糸が切れたみたいに唾を飲み込んだ。

伸びてきた手が、胸元に触れようとした、その寸前――

ドンッ!

爆音とともに、旅館の扉が蹴り破られた。衝撃で部屋全体がびりびりと震える。

入口に立っていたのは名取賢次。全身から凄まじい殺気を噴き上げ、目は赤く血走っていた。

飛び込んだ光が、若菜に伸びる男の手を容赦なく照らし出す。賢次の怒りが一気に頂点へ駆け上がった。

「俺の妻に手ぇ出す気か」

次の瞬間、賢次は躊躇なく飛び込み、男の胸を思いきり蹴り飛ばした。

若菜の霞んだ視界に映ったのは、賢次が青ざめた...

ログインして続きを読む