第5章
退院後、私は家の古いテレビボードの隠しスペースに、録音機材と小型カメラを仕掛けた。
これらの機材は、毎日掃除をしている私ですらほとんど痕跡を見つけられないほど巧妙に隠してある。家事など一切しない友沢与一と彼の母親に至っては、見つけられるはずもなかった。
毎晩、私が寝たふりをすると、二人はリビングで小声で密談を始める。
「考えられる計画は四つある」
ある晩、与一が母親にそう告げた。声は極限まで低く抑えられている。私はベッドに横たわりながら、スマホで彼らの会話をリアルタイムで見ていた。
第一の計画は、不倫の現場をでっち上げること。与一は誰かを雇って私に言い寄らせ、「私が浮気し...
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3. 第3章
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