第40章 茅野美月を連れ戻す

部屋の中で、茅野芽衣はまだ眠っていなかった。

医師から処方された薬を一つひとつ丁寧に確かめ、改めて――あの人の気配りの細やかさに感心する。

同時に、胸の奥で小さな予感が形になる。

たぶん、あの医師は「見えて」いる。

自分が何を隠しているのかを、もう察していたのではないか。

処方された薬は効き目が穏やかで、妊娠中の身体でも負担にならない種類ばかりだ。

もし、以前のあのお抱え医師みたいに強い薬を出されていたら――芽衣は自分が妊娠していることを知らないまま服用して、かなりの確率で流産していたはずだ。

今の処方なら安全だ。

芽衣はようやく息を吐き、薬を飲み干す。

ベッドに仰向けにな...

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