第9章 再び疑惑の暗雲が立ち込める

茅野芽衣は胸の奥が痛すぎて息ができなかった。動きの鈍いまま身体を折り、底なしの疲労に絡め取られる。

相馬瑛太のそばに一日でもいる限り――。

茅野美月の、あの見せつけるような勝ち誇りを受け止め続けなければならない。

彼女は一瞬たりとも芽衣の張り詰めた神経を放さない。まるで、芽衣がまだ倒れていないのが不満だと言わんばかりに。芽衣が踏みつけられていく様子を眺めるのが、何より楽しいのだろう。

茅野芽衣は掌で下腹を押さえ、無理やり冷静さを取り戻した。

浮気した男と、底の見えない浮気相手のために自分を削る必要なんてない。

守るべきものがある。自分の子どもだ。

そう思った瞬間、芽衣の呼吸は少...

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