第10章
生きるべきか、死ぬべきか。それは永遠の問いだ。
今、橘慎也が選択を迫られていた。
彼はかつて栞姉さんを死に追いやった計画の真相を警察に話すことができる。だが、そうすれば彼の罪はさらに重くなる。
過去に犯したすべてのことが、白日の下に晒されるだろう。
もしこのまま隠し通し、楠木を殺したことだけを認めれば、減刑されるかもしれない。
高校三年の時、先生が言っていた言葉を思い出す。一つ一つの選択を大切にしなさい、と。
誰もが、自らの選択の結果を引き受けなければならない。
さあ、橘慎也君。この問いに、君はどう答える?
私の予想通りだった。
田原警部が、他に申し述べ...
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3. 第3章
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