第106章

妃那視点:

私は嬉しさに足を止めた。隣の葉夜が不思議そうに首をかしげ、何か言いたげにこちらを見る。けれど私は片手をひらひら振ってそれを制し、慌ててスマホを取り出した。

紗衣に電話をかける。コールが繋がるなり、彼女は弾けるような声で出た。

「明日、空いてる?」

「もしかして、ダンスのリハ?」紗衣も興奮気味だ。「なんてこと、やっと妃那から電話が来た! 三日の勝負も、残り一日だよ? 今日一日、どれだけそわそわしてたか分かる? 起きた瞬間からずっと、妃那の電話待ってたんだから! ねぇ、教えて。もう振り付け出来たの?」

私は正直に答えた。

「まだ出来てはないんだけど、もうイメージは出来てる...

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