第115章

祈葉視点:

「いらない!」

金彦は露骨に顔をしかめ、吐き捨てるようにそう言うと、私の横をすり抜けて冷たい顔のまま立ち去ろうとした。

私は慌ててその手をつかんだ。

「何するんだよ!」

彼は勢いよく私の手を振り払い、情け容赦ない声で言い放つ。

「祈葉、お前は俺をここまでめちゃくちゃにして、それでもまだ気が済まないのかよ! 頼むからもう近寄るな。放っておいてくれ、これ以上俺にまとわりつくのはやめてくれ!」

殺意が湧いた。マジで一発、思い切りビンタをお見舞いしてやりたかった。

妃那のどこがそんなにいいっていうの。あの女はもうとっくに彼なんか捨てたのに、こいつはいつまでもまだ彼女に未練...

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