第125章

祈葉視点:

――痛っ……!

目が覚めた瞬間、まず頭に浮かんだ感想がそれだった。

肺の奥まで冷たい空気を吸い込んだ拍子に、ベッド脇にいた看護師がこちらを振り向く。

「目が覚めたんですね! どこか具合の悪いところはありませんか?」

「腹を一発刺されておいて、具合が良いわけないでしょ?」

あまりの痛みに気が狂いそうな私に向かって、この女は何を当たり前のことを――。

呆れ果てた。こんなバカを雇うなんて、この病院どうかしてる。

怒鳴りつけられた看護師は、さっと顔色を曇らせ、気まずそうに唇を噛んでから踵を返した。

「待ちなさい!」

私はきつい声で呼び止める。

「その態度は何? それ...

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