第6章

 ハワイで一ヶ月ほど静養し、帰宅した私は信じがたい光景を目にした。なんと隼人の一家が、別荘の敷地内にある物置小屋に住み着いていたのだ。

 庭の隅にある廃屋同然の小屋。その錠前をこじ開け、まるで寄生虫のように居座り続けているらしい。

 私の姿を認めると、一家はすぐさまわらわらと群がってきた。

「里奈さん! やっと帰ってきてくれたのね!」

 美紀子が真っ先に駆け寄り、抱きつこうとしてくる。私は無言で一歩下がり、それを避けた。

 健太郎は揉み手をしながら、顔じゅうに愛想笑いを浮かべる。

「いやあ、心配したよ。本当に」

 すると隼人が両親を押しのけて前に出た。手には紙袋を強く握りしめ、...

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