第7章
翔太はあんぐりと口を開け、噛んでいたガムが地面に落ちた。
美紀子は健太郎の腕にしがみつき、その顔色は紙のように蒼白だ。
隼人に至っては、まるで背骨を引き抜かれたかのようにその場へ崩れ落ち、虚ろな目をしている。
「荷造りの時間は十分あげるわ」
私は手首の時計に目を落とし、まるで企業のM&A会議を進行しているかのような口調で告げた。
「十分後、私のプライベート・セキュリティチームがここを接収する。その時点でまだあなたたちがここに居たら、『不法侵入』で警察に突き出すから」
「里奈さん……あんまりよ……」
美紀子はわなわなと震えながら泣き出した。
「行く当てなんてないのよ!...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
縮小
拡大
