第41章

宮原知子は電話に出るなり、相手が名乗る前に冷ややかに言い放った。

「……あなたがやったの?」

受話口の向こうから、周防礼美の得意げな冷笑が返ってくる。

「やっぱり、あんたもそこまで馬鹿じゃないのね。宮原知子、最後のチャンスをあげる。明日、私の孫を連れて長川家へ戻ってきなさい。そうしないなら――小岩放のあのちっぽけな会社、上場なんて永遠に無理よ。上場どころか、一か月ももたないわ」

「……こんなこと、全部ばらしたらどうするの」

知子の声が震えた。

「好きにすれば?」礼美の声には侮蔑しかない。

「長川家に長くいたんだもの、うちの力くらい骨身に沁みてるでしょう。子どもの件で、長川家が妥...

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