第25章

美咲はショーケースの中で一番高価な携帯電話を見つめ、目を輝かせていた。

「これが好きなの？」美咲はうなずいた。

その姿があまりにも可愛らしく、夜十神は思わず笑みをこぼした。さすが自分の宝物だ。何を選んでも一番高いものを選ぶなんて、目の付け所がなんて良いんだろう。

……

「おい！私たちが誰だか分かってて止めるのか？」

「いいぞ、やるじゃないか。私たちを入れないつもりなの？後で痛い目に遭わせてやるわよ」

デパートの入口では、十数人の警備員が門前に立ち、関係者以外の立ち入りを禁止していた。

しかし命知らずな者たちがいて、デパート前で悪態をつきながら、強引に入ろうとしていた。

三人の...