第277章

女は渕上純をしげしげと眺めた。その瞳には好意的な色が溢れており、純のような雰囲気を持つ娘が、彼女は生理的に好ましいようだった。

「いいのよ、あなたの言う通りだわ。この服はとても素敵。私も気に入っているの。値段なんて関係ないわね。安っぽい粗悪品でなければ、私は何でも受け入れるわ」

女の物言いは多少ストレートではあったが、純もその意見には同感だった。

「そうですね」純は微笑んだ。

すると、女が尋ねてきた。「でお嬢さん、お名前は?」

女は純を称賛の眼差しで見つめ、心底気に入ったという様子だ。

正直なところ、純は名乗るつもりなどなかった。これしきのことは些細な人助けに過ぎない。しかし、純...

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