第81章

目上の者を敬わない?

渕上純の瞳に驚きの色が浮かび、頭の中で何かが弾けたような音がした。この裏で糸を引いているのは風見紬ではない——鈴木真子だ!

あの手この手を使って、無理やり連れ戻そうとしているに違いない。今の渕上純には後ろ盾などなく、鈴木家に戻って言いなりになるしか生きる道はないのだと、そう思い知らせようとしているのだ。

「さあ、みんな。こいつスタイルいいし、裸の写真でも撮っちゃおうか。金に困ったらネットで売ればいい値段になるでしょ」

その言葉に、渕上純は愕然とした。体中の血液が凍りついたように、指一本動かせなくなる。

次の瞬間、数人がかりで服を掴まれ、地面に押し倒された。衣服...

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