第130章

倉中が花嫁を連れて姿を現した瞬間、安倍晴明と行川部長は幽霊の群れの隙間から、ようやくその姿を捉えた。

  ――その一目で、二人の顔色が変わる。

  婚礼衣装に身を包んでいたのは、松波幸延だった。

  義沢友望ではなく、松波幸延???

  倉中ってやつ、頭のネジが何本か飛んでるんじゃ――。

  しかも松波幸延の傍には、前川浩平と義沢友望までいる。三人は幽霊の堆積の中でひどく浮いていて、顔は紙みたいに青白く、足元もおぼつかない。今にも恐怖で壊れてしまいそうだった。

  三人は視線を交わし、額の冷や汗をぬぐいながら小声で言う。

  「人は見つかった。場所もわかった。まずは……早く出よ...

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