第190章

村田俊之が夜に帰宅する途中、歩道橋の向こうが妙に明るいのに気づいた。火の粉がちらつき、思った以上に勢いがある。

「え、火事……?」

ぎょっとして駆け寄ったが、近づいてみれば燃えているのは家でも草木でもない。火を扱っているのは――数人の除霊師だった。

しかも、燃やしているものが何かは一目でわかった。

幽霊宅。

以前、父に連れられて自分も燃やしたことがある。だからこそ余計に背筋が冷えた。なのに、どうしてまた除霊師が? しかも規模がでかい。山の上に建つような大きな洋館が一棟、それとは別に、六階建ての簡素な集合住宅が三棟。

一階四戸だとしたら――住める幽霊の数も、相当だ。

村田俊之は思...

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