第21章

窓ががらりと開いた。

吹き込んできたのは、湿り気を含んだ陰気な冷風。肌を刺し、骨の芯まで冷え切らせる。

窓辺に立っていたのは、黒ずくめの長髪の女だった。こちらに正面から向き合い、長い髪がふわり、ふわりと揺れている。青白い顔立ちがかすかに見えた。

――見られている。

その感覚が、あまりにも強烈だった。

生気のない目が、まっすぐこちらを射抜いてくる。無視できるはずがない圧で、ただ見つめるだけなのに、心臓を握りつぶされそうになる。

しかも女は、腕に斧を抱えていた。

錯覚かもしれない。けれど、その刃の上で、猩紅がぬらりと流れたように見えた。

女は口元を不気味に吊り上げ、冷えた声を落と...

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