第57章

高瀬悠真が家に戻ったとき、両親はまだ出かけておらず、朝食の最中だった。悠真がリュックを背負って外から入ってきたのを見て、目を丸くする。

「えっ……悠真? あんた部屋で寝てたんじゃないの?」

今日は土曜だ。わざわざ起こしに行く者もいない。

「……ちょっと、散歩してた。腹減った。飯、食う」

高瀬真由美が慌てて茶碗によそい、高瀬泰弘は、また言いつけを破ってどこかへ遊びに行ったのだと思ったらしく、小言を飛ばした。

「まだお前を狙ってる相手が割れてないんだぞ。外でうろつくな。学校でも気を抜くなよ。最初は助けられても、二度目は間に合わんかもしれん」

悠真は小さく「わかった」と返し、それから尋...

ログインして続きを読む