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「マルコ」

六条修介の声が、すっと温度を落とす。そこには薄い警告が滲んでいた。

「松崎弁護士は、俺の客だ」

「もちろん、もちろん」

マルコは両手をひらりと上げ、無実を装った顔をつくる。

「ただ松崎さんと、案件の話を少しね。いま彼女は我らヴィクター・ファミリーの代理人でしょう?」

そして私を見て、笑みの意味がふっと深くなる。

「松崎さん。あなたがずっと探していた『証人』は――遠くにいるようで、実は目の前ですよ」

胸の奥がどくりと鳴った。反射的に、六条修介を見る。

六条修介は私に目もくれない。ただマルコだけを見据え、氷青の瞳の底に嵐をためていた。

「マルコはファミリーの財務責...

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