第57章

「彼女は俺の人間だ。六条グループの未来を担う筆頭顧問弁護士――そして今後、貴様らが頭を下げて接することになる松崎弁護士だ」

その一言で、私の身分と立場は、最も強硬な手段で公にされた。

鈴木征夫の胸が大きく上下する。怒鳴りつける気配を纏いながら、六条修介の冷え切った眼差しとぶつかった瞬間――喉元を掴まれたみたいに、言葉が詰まった。

スクリーンに映る息子の資料。周囲に漂う、同情と好奇の視線。

それらを一つずつ飲み込んで、彼は最後に、歯の隙間から一語ずつ絞り出した。

「……いい。いい度胸だな」

牙を抜かれた虎のように、鈴木は力なく椅子へ沈む。怒りの残り香だけをまといながら、もう一言も足...

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