第7章

神崎増山の手が私の顎を掴んだ。挣脱できないほどの力だった。

彼の目は血走っており、まるで長い間眠っていないか、あるいは泣いたばかりかのようだった。

「あいつがお前を行かせたのに、まだ振り返るのか。本当に未練があるんだな？」

彼の声は恐ろしくしゃがれていて、吐息には微かに酒の匂いが混じっていた。

私は挣こうとしたが、彼のもう片方の手が私の手首を固く掴んで離さなかった。

「俺のことはあんなに簡単に捨てたくせに、今度はあいつを捨てられないのか。なんであいつは良くて、俺はダメなんだ？」

その言葉が終わるや否や、彼は突然頭を下げ、私の手首に狠狠と噛みついた。

私は悲鳴を上げ、...