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第二十章 - 俺のもの

ディーゼル視点

俺は彼女を水から引き上げ、水の泡を使って目の前に下ろした。彼女が見上げてくる。その類稀な琥珀色の瞳は、俺の内側に火を灯した。恐怖に顔を歪め、彼女は「レンジャー……」と呟くと、そのまま気を失った。

彼女は俺をレンジャーだと思ったのか? そもそも、なぜレンジャーを知っているんだ? 彼女は『ダークムーン』の者なのか、そしてなぜこれほど北まで来ていたのだろうか。

「後ろを向け!」俺は戦士たちに向かって唸り声を上げた。彼女は裸だ。誰の目にも触れさせたくない。俺はガンマのジークにマインドリンクを送り、服を持ってくるよう命じた。

彼女に歩み寄り、冷え切った体を...

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