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第三十二章 教訓

ディーゼル視点

夜明け前、暖炉の炎が揺らめいている。俺は寝室のアームチェアに静かに座り、まだ眠っているルーシーを見守っていた。昨夜の彼女は少し疲れているようだったから、夕食後早めにベッドに入ったんだ。結ばれたばかりのカップルたちに二人きりの時間を与えるためにもね。

妹のためにこれ以上の番(つがい)を選ぶことはできなかっただろうし、マックスが仲間になってくれて本当に嬉しい。二人は完璧な組み合わせだ。レンジャーがこの事実を知ったらどんな反応をするか、つい考えてしまう。俺たちは昔からこうだったわけじゃない。子供の頃、レンジャーと俺は仲が良く、何をするのも一緒だった。奴の18歳...

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