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第三十七章 —— 前進

「私はルーシー・マイケルズ・ラルー。クレセント・ムーンのルナだ。神々の黄金の狼として、今ここにゼウス・ハウラーズを我がものとすることを宣言する。我々はアルファ・ディミトリ・テオドラスと敵対するものではない。娘のレイブン・ラルーは彼の番(つがい)であり、オリンパス・ブラッド・ムーンの新たなルナである。この同盟は双方の群れにとって強固なものとなり、ゼウス・ハウラーズはより強く、繁栄することだろう」

母がそう告げると、群衆からは拍手と喜びの遠吠えが沸き起こった。広場の中央に立つ母は、人の姿に戻った後、父のシャツ一枚を身にまとっているだけだった。母が新たな群れに向けて演説...

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