第7章

 拓海が書斎のドアを押し開けた。開いたままの金庫と、私の手にあるハードディスクに目を留める。

 慌てる様子はない。それどころか、彼の口角はわずかに上がっていた。

「ちょうどいい。説明する手間が省けたよ。」

「どうして?」私の声は震えていたが、涙は出なかった。

「どうしてこんなことを?」

 拓海は歩み寄ってきた。

「本気で聞いてるのか?」

「私のキャリアも、評判もめちゃくちゃにして、達也まで巻き込んで――何のため? あなたの歪んだ考えを証明するため?」

 彼は短く、苦々しい笑い声を漏らした。

「証明だと? 美咲、俺は何も証明する必要なんてない。もう知ってるんだからな。」

「...

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