彼の手に触れられて

彼の手に触れられて

渡り雨 · 完結 · 18.8k 文字

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紹介

私の名前は早川美咲。最近、会社のプロジェクトが山積みで、毎日十時間以上もデスクに向かって背中を丸めているせいか、肩も首も腰も、今にも折れてしまいそうなほど痛む。

医者からは、専門のセラピストに診てもらうべきだと言われた。

夫の拓海が言うには、大学時代の友人である達也が、ベテランのプライベート・リハビリセラピストらしい。しかもありがたいことに、達也は友人としてのよしみで、無料で診てくれると言ってくれた。

チャプター 1

 私の名前は早川美咲。最近、会社のプロジェクトが山積みで、毎日十時間以上もデスクに向かって背中を丸めているせいか、肩も首も腰も、今にも折れてしまいそうなほど痛む。

 医者からは、専門のセラピストに診てもらうべきだと言われた。

 夫の拓海が言うには、大学時代の友人である達也が、ベテランのプライベート・リハビリセラピストらしい。しかもありがたいことに、達也は友人としてのよしみで、無料で診てくれると言ってくれた。

「いいから、行っておいでよ」拓海はそう言いながら、クローゼットからタイトなレースのミニスカートを取り出した。

 それは去年の誕生日に彼からプレゼントされたものだった。スカートは私の体のラインにぴったりと張り付き、豊かなヒップとFカップのバストを強調する。歩くたびに、熟れた桃のように胸が揺れた。

 鏡に映る自分の姿を見て、私は少し頬を染めた。

「拓海、このスカートは露出が多すぎるわ。ただの治療なのに……もっとちゃんとした格好で行くべきじゃない?」

 彼は私に近づき、後ろから腕を回すと、ためらいもなく私の胸を揉みしだいた。背中にぴったりと体をすり寄せながら、耳元で囁く。

「完璧だよ、ハニー。これを着ていけば、達也の奴、目を丸くするぜ。あいつは何年もフリーだからな。お前の体を見たら、死ぬほど羨ましがるに決まってる」

 私は怒って彼の手を振り払い、振り返って彼を睨みつけた。

「達也くんはあなたの友達でしょ。こんな格好で行ったら、勘違いされない?」

 拓海は唇を舐めた。

「何を心配してるんだ? あいつはプロのセラピストだよ」

 屈辱の波が私を襲った。

 結婚して五年、拓海はどんどんひどくなっている。ベッドの中ではいつも、彼のモノは死んだ魚のようにぐにゃりと柔らかく、二分も持たない。

 私は妻ではなく、ただの飾りのように感じていた。そして今、彼は嫉妬するどころか、私を他の男の元へ押しやろうとしている。

 私は歯を食いしばり、バッグをひったくって家を飛び出した。

 達也からは、今日はスタジオが休みだから直接自分の家に来るようにとメッセージが届いていた。

 ドアをノックすると、逞しい男が姿を現した。広い肩幅に引き締まった腰、鍛え抜かれた鋼のような腕。Tシャツは厚い胸板でパツパツに張り詰め、濃厚な男のフェロモンを放っている。

 それが達也だった。写真で見るよりもずっと筋肉質だ。

「美咲ちゃん? 入って」彼はそう言いながらも、その視線は私の胸元に釘付けになっていた。

「拓海から、腰がやばいって聞いてるよ。ちょっと診せて」

 私は彼に続いてリビングに入った。部屋の中央にはプロ用の施術ベッドが置かれ、その脇にはオイルやマッサージ器具が並んでいる。彼に促されるままベッドにうつ伏せになると、スカートがずり上がり、白い太ももの大部分が露わになった。

 気まずくなって慌てて裾を引っ張ろうとしたが、達也はすでに施術を始めていた。広くて少し荒れた手のひらが、まずは肩を優しく揉みほぐし、徐々に腰へと下りていく。

「リラックスして」彼の手のひらが私の腰椎に押し当てられ、ぐっと下に向かって圧がかけられる。

「わかる? ここにかなりテンションが溜まってるよ」

 触れられた部分から四方八方へと温かい感覚が広がり、私は思わず深呼吸をした。

「そう。その調子」

 彼はさらに下へと移動し、私のお尻へと手を伸ばした。大きな手が筋肉を掴み、深く揉み込んでくる。

 私の呼吸が乱れ始めた。

 これは治療だ。ただの治療にすぎない。

 それなのに、彼が私の耳たぶの近くを押さえた瞬間、全身がビクッと震えた。

 首筋から下腹部の奥底へと電流が走り、堪えきれずに低い嬌声を漏らしてしまう。こんなのおかしい。

 私は軽く咳払いをした。

「達也くん……そこは、触らない方がいいんじゃ……。あまり……その、適切じゃないわ。私、拓海の妻だし」

 彼は手を止めなかった。

「標準的な刺激だよ。我慢して。拓海からは、きっちり治してやってくれって頼まれてるんだ。絶対に楽になるから」

 薄いスカート越しに彼の体温が伝わってくる。心臓が早鐘のように打ち、両脚の間に微かな湿り気を帯びていくのを感じた。

「仰向けになって」と彼が指示する。私が素直に仰向けになると、スカートは完全にめくれ上がり、胸は今にもこぼれ落ちそうになっていた。彼はオイルを垂らし、鎖骨から下腹部へと手を滑らせていく。

「達也くん……っ」私は息を呑み、耳の先まで真っ赤になった。

 彼の指が偶然を装って私の乳輪をかすめ、乳首が火に炙られたように一瞬で硬く尖る。

 だめだ。彼は拓海の友達なのに。

 しかし、体は私を裏切っていた。感電したように全身が強張り、無意識のうちに背中を反らせてしまう。

「拓海が言ってたよ、君は敏感だからゆっくり時間をかけなきゃって」彼は低く笑い、その目を暗く濁らせた。彼の中指がスカートの下に潜り込み、秘裂からわずか数センチの太ももの内側を円を描くようになぞる。

 私は喘ぎ声を殺そうと唇を噛み、禁断の興奮に打ち震えた。

 その時、私のスマホが鳴った。拓海からのビデオ通話だ。私は慌てて電話に出た。画面に彼の顔が映る。

「ハニー、調子はどう? 達也の腕、最高だろ?」

 私は無理やり笑顔を作った。

「ええ」

 達也がニヤリと笑いながら画面を覗き込む。

「拓海、奥さんかなり凝ってるわ。もう少し圧をかけたいんだけど、力が入るように跨がってもいいか? 構わないだろ?」

 拓海はためらうことなく答えた。

「やっちゃってくれ! それで治るならさ。お前を信用してるよ」

 通話が切れ、私の胸の中に火が点いた。

 拓海、あのクズ! なんて無神経なの? 自分の妻が友達に跨がられても平気だっていうの?

 彼がそこまで無関心なら、私が気にする理由なんてある?

 怒りが沸点に達し、私の理性を粉々に打ち砕いた。

「続けて」私は震える声で言い放ち、わざと胸を突き出した。

 達也の呼吸が荒くなる。

 彼は体重を移動させ、ベッドに仰向けになっている私の上に覆い被さってきた。

 片脚を私の腰の反対側へと回して跨がり、両太ももで私の体を下に閉じ込める。

 彼の手が私の腰を掴み、わずかに持ち上げた。

 彼は意図的に腰を押し付けてきた。はっきりとわかる――服越しに私の秘所に押し当てられたその硬い男根は、鋼のように熱く滾っていた。拓海がこんなに硬くなったことなんて、一度もない。

「達也くん……これは近すぎるわ。もし拓海にバレたら……」私は抗議したものの、私の腰は勝手に跳ね上がり、その熱に擦り寄っていた。

 彼の大きな手が私の腰をガッチリとホールドし、前後に揺さぶることを強要する。

「拓海がさっき許可しただろ。リラックスして――これは骨盤周りのコントロール・トレーニングだよ。慌てないで」

 下腹部の奥底に熱い波が押し寄せる。彼が腰を擦り付けるたびに、その硬さがクリトリスに的確に激突してくる。

 彼のズボンの生地が私の秘裂に食い込み、中に潜り込もうとするかのように回転し、擦れ上げる。愛液が溢れ出し、ショーツをぐっしょりと濡らし、恥骨が熱く脈打っていた。

 私は押し殺したような嬌声を抑えきれなかった。

「んっ……あっ……」

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私が時価総額数十億ドルのファッション帝国を裏で支配していることも、ウォール街の株価をたった一回の取引で大暴落させられることも、誰も知らない。私はその正体を、この平凡で冴えない素顔の裏にすべて隠し持っていた。

さらに劇的なことに、私の実の親はこの街で頂点に君臨する最高峰の大富豪だった。

そして私の婚約者——すでに顔を合わせているにもかかわらず、その正体を知らなかったあの男こそ、この街の誰もが名前を聞くだけで震え上がる、ビジネス界の冷酷な死神:梅原晴琉だったのだ。

ある日、彼は私の手を執り、ゆっくりと距離を詰めると、耳元で低く囁いた。

「俺のこの鼓動、今なら感じられるか?」

私は至って真面目な顔で彼の胸に手を当て、大真面目にこう返した。

「心拍数は確かに少し高めですが、非常に健康的です。心配ありませんよ」

彼は一瞬呆気にとられ、それからふっと吹き出した。その瞬間の彼の笑顔に、私の心臓もなぜかドクンと跳ねた。それは、自分自身でも説明のつかない初めての衝動だった。

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