第185章

高橋小鳥はぺろりと自分の唇を舐めた。まだ、お腹の中の「何か食べたい」がぜんぜん静まってくれない。

でも、ママはさっき「もう食べちゃダメ」って言ってた。だから今は、飛行機の中で出てくる飲み物のことを考えるしかない。

ぱちぱちと瞬きをしながら、店の入り口に掛けられている冷たいドリンクの写真をじっと見上げる。

そんな小鳥の横顔を見て、鈴木助手の胸はきゅうっと締めつけられた。ただ眺めているだけで、何かを与えたくなる。

そこで、声をかける。

「高橋さん。お子さんたち、こういうの好きですよね。お二人に一杯ずつ、買ってあげましょうか?」

高橋桜はふっと微笑んだ。

「鈴木助手は、牛馬になるんじ...

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