第173章

最初から限界のいちばん奥まで届いていたのに、そこへもう一度、容赦なく突き上げられる。

林田知音は、ぶつかった一点から全身がほどけて、溶けてしまいそうだった。

「このバカ! 焦るなって言ったでしょ!」

羞恥と怒りで、彼の背中をぽかりと叩く。けれど、その一瞬――痛いのに、限界まで甘い。そんな矛盾を知っているのは、彼女だけだ。

「しっ……」

日野成謙が慌てて制する。

「外に、人がいる」

その言葉を聞いた途端、知音の身体がびくりと強張り、濡れて締まった内側がきゅっと縮んだ。

「っ……!」

成謙が喉の奥で短くうなり、歯を食いしばる。今の締めつけで、危うく崩れ落ちるところだった。

「...

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