第163章 暗い渦巻き

羽鳥一弥は二日ほど休むと、熱もすっかり下がった。赤みの戻った小さな頬で、いつもの元気いっぱいの顔。羽鳥秋葉の周りをくるくる回りながら、ちゅんちゅんと途切れなくおしゃべりしている。

あの日、秋葉が追い返さなかったからだろうか。この二日間、古川静弘は毎日きっちり同じ時間に顔を出した。温かい食事を提げてきたり、子どもが喜ぶ果物や玩具を持ってきたり。余計なことは言わない。

秋葉が手を離せないときだけ、さっと手を貸す。一弥が「おじさん」と呼べば、穏やかに「うん」と応じる。距離感の取り方が妙にうまくて、秋葉が追い出そうにも強い理由が見つからない。

三日目の夕方。秋葉がリビングでいつと一緒に積み木を...

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