第36章 彼の荘園を修繕する

フラワーショーは大成功だった。

とはいえ、羽鳥秋葉としては少し気まずい。今回の展示は、そこまで心血を注いだわけではない。

彼女が担当したのは会場選びと空間の演出だけで、その他の大半はスタッフに任せきりだった。しかも準備期間が短く、細部まで詰める余裕もなかった。

それでも当日は人が押し寄せた。

秋葉も分かっている。来場者の多くは、温水言の顔を立てて足を運んでくれたのだ。

そのおかげで、会期が終わる前から注文が雪崩みたいに増え、処理が追いつかなくなる寸前だった。

今度こそ、温水さんにはきちんとお礼にご飯をご馳走しないと。

そう腹を括ったところで、こはるがタブレットを抱えてやってきた...

ログインして続きを読む