第4章

イヴリン視点

「バン!」

 父は協議書を床に叩きつけた。

「お前、正気か!」顔を真っ赤にして、震える指で私を指さす。「親子の縁を切る? そんなの、ままごとだと思ってるのか?」

 私はかがんで協議書を拾い上げる。

「自分が何をしてるか、ちゃんと分かってる」

「分かってる?」父が鼻で笑う。「この家を出たら、お前は何者でもない。お前に何がある? 俺たちが与えたもの以外、何もないだろう!」

「脅しじゃないわ」淡々と父を見返す。「公平な取引よ――私のチャンスをジェーンの将来に替えた。だから私は、自分の将来を自由に替える」

 母が泣きながら駆け寄ってきて、私の手を掴んだ。

「イヴリン、...

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