第13章 放っておけばいい

住まい探しは、思った以上に難航していた。

玉井彩歌は午前中いっぱい物件を見て回ったものの、これといって心に留まる部屋は一つもない。

昼になって、簡単に昼食を済ませると、彼女はまたスマホの賃貸アプリを開こうとした。

そのとき、不意に画面へ着信表示が弾けるように現れた。

表示された名前を見た瞬間、指先がぴくりと震える。

数秒ためらってから、ようやく通話ボタンを滑らせた。

「お義母さん」

「玉井彩歌、あなた今どこにいるの? どうして家にいないの。今日は火曜よ。お父さんと来てみたら、家の中はがらんとしてるし、長島さんはあなた、ここ何日も戻ってないって言うじゃない」

受話器越しに響く宇...

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