第18章 変わり始める

ここ数日、玉井彩歌はこの一年でいちばん穏やかな時間を過ごしていた。

進藤雀は毎日、あの手この手で彼女を元気づけてくれる。

昼は彩歌を連れ出して買い物へ行き、夜はソファに並んで座り、バラエティ番組を見ながらだらだら過ごす。

彩歌の頬に少しずつ血色が戻っていくのを見て、進藤雀はぱん、と手を打ったかと思うと、そのまま彼女を高級ヨガスタジオへ連れていった。

「彩歌、マタニティヨガのクラス、申し込んどいたから」

新しく買ったウェアを整えながら、進藤雀はしみじみと言う。

「前のあんたは浅見朝治のために自分をすり減らしすぎたのよ。みすぼらしくなるまで尽くして、心まで丸ごと差し出して……それで、...

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