第37章 浅見母からの電話

航空ビル。

給湯室では、ふだんから噂話が大好物の女子社員たちが寄り集まり、声を潜めてはしゃいでいた。

「ねえ、今日のトップ見た?」

ひとりがスマホを掲げる。画面の光が頬を照らし、羨望が隠しきれない。

「浅見グループのあの人、やっぱ彼女いたんだね! 写真、めちゃくちゃハッキリ。あの目……やば、反則」

別の同僚がすぐ身を寄せ、断言する。

「この女の人、知ってる。牧野家の令嬢、牧野晴だよ。両家って昔からの付き合いでしょ? 典型的な名家同士の縁談ってやつ。家柄が釣り合ってる」

「だからかぁ。浅見社長ずっと独身だったの不思議だったんだよね。待ってたの、この人だったんだ。牧野さん綺麗だし品...

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