第42章 坂東教授との偶然の出会い

玉井彩歌がオフィスに戻った途端、隣の席の周防と目が合った。探るような視線。

「彩歌さん、さっき日野機長……またわざわざ彩歌さんに会いに来たんですか?」

玉井彩歌はやれやれと息をつき、手にしていたマグをデスクへ置く。

「違うよ。給湯室で、たまたま鉢合わせただけ」

そう言って、自分のわずかにふくらんだ腹を指さす。

「私、妊婦だよ? 日野機長が私に、何の用があるの」

「妊婦がどうしたんですか!」

周防は引き下がらない。

「日野機長って、普段は誰にも笑顔すら見せないじゃないですか!」

彩歌は首を振った。変な噂に育つ前に、ここで一度きちんと言っておかないといけない。

「……実は、ち...

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