第56章 訓練

立花晃年は一瞬きょとんとし、それから堪えきれないように小さく笑った。

「大丈夫。俺、料理多めに食べればいいし」

「何を他人行儀にしてんのよ」

進藤雀はソファにだらしなく崩れ落ちたまま、ローテーブルの袋からぶどうを一粒むしり取って口へ放り込む。

「ほら、まだこんなに果物あるじゃん。これで十分でしょ」

「せめて洗ってから食べなさいよ」

玉井彩歌が眉をひそめる。

進藤雀はケロッとして、

「平気平気」

結局、立花晃年がやれやれという顔で上着を脱ぎ、袖をまくると、ローテーブルの果物を持ってキッチンへ向かった。

「俺が洗ってくるよ」

ほどなくして、三人は食卓を囲んだ。

進藤雀はス...

ログインして続きを読む