第160章 離婚したいのか

しばらくして、今泉拓真はやはり布団をめくり、部屋を出た。

北村さんは千田愛由美を中に入れず、ドアの外で待たせていた。

千田愛由美は今泉拓真の姿を見るやいなや、「どさっ」と音を立ててその場に跪いた。

「拓真、お願い、私を助けて!」

「何があった?」

「平野……平野裕司が私を陥れようとしてるの!」

今泉拓真は無表情に告げる。「はっきり言え」

「平野裕司が今泉グループを正式に引き継いで、真っ先にやったことが、今泉病院での私の治療を打ち切ることだったの」

「ここ数年、私の病気はずっと治らなかったけど、病院から離れることなんてできない。治療がなくなったら、名医の松野晃先生を待つ前に死ん...

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