第328章 小島麻央は君を愛していない

二人が振り返ると、上品な身なりの老婦人が入り口から入ってくるのが見えた。その後ろには西原が控えている。

今泉拓真は引き留められていた手を引き抜き、振り返って彼女を見た。

「パァン!」

次の瞬間、今泉拓真の頬に重い平手打ちが飛んだ。

今泉拓真は顔を背けられたが、一言も発しなかった。

「誰よ、あなた!」三木夕実は慌ててベッドから起き上がり、今泉拓真の前に立ちはだかって抗議した。「どうしていきなり人を叩くのよ!」

「三木さん、こちらは今泉の大奥様です」西原が紹介した。

三木夕実はハッとした。

今泉の大奥様、つまり拓さんのお祖母ちゃん?

彼女は途端に緊張した。「お、お祖母様、初めま...

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