第53章 久しぶりに戻る

小島麻央は驚き、無意識に二歩後ずさった。

今泉拓真はタオルで髪を拭きながら、余裕の表情で彼女を見つめている。「驚かせたか?」

「あなたが帰ってきてるなんて知らなかったから」小島麻央は踵を返した。「早く休んで。私はおばあ様と寝るから」

次の瞬間、腕が強い力で掴まれた。「俺が許したとでも?」

今泉拓真は手にしていたタオルを投げ捨て、彼女を自分の腕の中へと引き寄せると、顔を傾けてキスをした。

小島麻央の瞳に怒りの色が満ち、無意識に抵抗する。

もがくうちに、男の腰に巻かれていたバスタオルが床に落ちた。

男は彼女の手を掴むと、そのままそこへと押し当てた。

小島麻央は恥ずかしさと怒りで、...

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