第30章:アッシャー

見ず知らずの連中と、ぎゅうぎゅう詰めの円形ブースに座らされているなんて、今いちばんやりたくないことの筆頭だ。

だが現実に俺はここにいる。腕を胸の前で組み、擦り切れた革張りの背もたれに肩甲骨を押しつけたまま、ここからさっさと抜け出せる瞬間まで秒を数えている。

全部、俺がクソみたいな馬鹿だったせいだ。

本当は家まで送り届けるだけでよかったのに、飯を食わせたいなんて思った。

単純で、きれいで、楽なはずだった。

それなのに俺はここで身動きもできず、呼吸をひとつ間違えればこのテーブルをひっくり返しかねない。

ペニーは俺の左隣で、俺とタイラーに挟まれている。彼女が身じろぎするたび、膝が俺の膝にかす...

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