第75章:ペニー

目が覚めると、ひどく鈍くて重い。まるで水の底で夢を見ていたみたいだ。昨夜歩き回って笑って、アドレナリンが駆け抜けたせいで、体はあたたかい生地みたいに柔らかく伸びきっている。ぼんやりと天井を瞬きで見上げる。頭の中は霧がかかったまま、飴のシロップみたいにのろい――それで、ようやく気づく。何かが……おかしい。

静かすぎる。

明るすぎる。

遅すぎる。

私は跳ね起き、心臓がひゅっと跳ねた。着ているパーカーが、テントみたいに身体の周りでずり落ちる。アッシャーのパーカー。まだ私の上にある。彼の匂い――清潔な石けん、濃いコーヒー、それから土みたいに温かい何か――が、もう一度いっせいに感覚を満たした。

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