第89話ペニー

思ったほど疲れていない。

踊り終えたあとの独特の熱が脚に残っていて、ピンクのタンクトップの襟元の下にはうっすら汗がにじんでいる。けれど、これは消耗じゃない。アドレナリンだ。高揚。いいほうのやつ。

リハーサルは、ほとんどルクの感触をつかむための時間だった――彼がどう動くか、私がどう動くか、そして二人がどこで折り合うのか。彼は強く、足元がどっしりしている。最初は少し体がこわばっていた。だって、相手が自分を落とすかどうかなんて実際のところ分からないし、信頼なんて簡単に渡すものじゃない。でも、最初の数回リフトを終えたあたりで、私は心配するのをやめた。

彼はためらわない。ぐらつかない。そして何より...

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