第8章

 リオラとデズモンドの噂は、私がフロストブルームを出荷するよりも早く広まっていった。

 私にゴシップにかまけている暇はなかった。事業は軌道に乗っていたのだ。三週間絶え間なく続く注文、南へと続くサプライチェーン、そして毎朝日の出前に集まってくれる群れの女たちの荷造りチーム。コールドムーンがこれほどの収入を得たのは、何年ぶりかのことだった。

 そんな矢先、猛吹雪が襲いかかった。

 乾燥棚は雪に埋もれ、保管庫は倒壊し、三週間かけて備蓄した薬草は凍りついた泥のような残骸と化してしまった。雪がまだ降りしきる夜明け前、私は倒壊した残骸の中に立ち尽くし、その惨状をただ見つめていた。

『ただの挫折だ...

ログインして続きを読む