第186章 どうも問題がある気がする

狩野茂は一晩がかりの救命処置の末、ようやく危険を脱し、特別病室へ戻された。だが、まだ意識は戻っていない。

狩野姫空と狩野乃亜は、ずっとその傍に付き添っていた。

ただ、その間も狩野乃亜のスマホはひっきりなしに鳴り続ける。

「乃亜兄さん、行ってきて。茂兄さんは私が見てるから」

また着信が重なり、狩野乃亜は困ったように眉を寄せた。結局、頷くしかない。

「……分かった。ちょっと片づけて、すぐ戻る。交代するから」

今の狩野茂のそばは、誰かが離れられる状況じゃない。

「うん」

狩野姫空は乃亜の背中を見送ってから、ようやく視線を戻し、ベッドの狩野茂を見つめた。

……ほどなくして、今度は彼...

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