第77章 放縦の司朗

朝早くから、スマホがひっきりなしに鳴っていた。

叩き起こされた狩野姫空が手に取ると、林田守萌からのビデオ通話。

一瞥して、そのまま切った。

――けれど、切った途端にまたかかってくる。

しつこいにもほどがある。

狩野姫空は通話を受けた。画面が切り替わり、映ったのは――

「ママ」

正木司朗だった。

それだけで、姫空の意識が少し冴える。

「ママ、俺がいま何してるか分かる?」

姫空は答えず、黙って画面を見つめた。

背景を見れば一目で分かる。ここは正木家じゃない。

こんな早朝に林田守萌のスマホでかけてきて、しかも正木家ではない場所にいる。可能性は一つしかなかった。

――正木司...

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